なおこが行く
宮城県仙台地方振興事務所農業農村整備部の情報ブログです。
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先日、農地の復旧・除塩の方法についてご紹介しましたが、
農地の被災が著しい地域については、農地復旧にとどまることなく、
農業・農村の再構築を目指して新たな取り組みが行われています。

これまで、宮城のほ場整備と言うと最大でも1haの田んぼが標準でしたが、
新たに2haの田んぼを作ることになりました。
(ほ場整備ってなぁに?という方はこちらをどうぞ→クリック

田んぼの1枚当たりの面積が広くなるとどんなメリットがあるのかと言うと・・・
機械作業をするときのターンの回数が減るので、作業時間が短くなります。
また、草刈りの面積が少なくなったり、水管理も楽になるので
維持管理のための作業時間の削減も期待できます。

⑦260425_仙台地域復興交付金農地整備位置図

この大きな田んぼを活用して更なる省力化、低コスト化を
目指すために、単に田んぼを大きく工事するだけではなく、
大型農業用機械での営農や、新たな技術導入・
復旧を目指して、営農面との連携にも力を入れていきます。

仙台管内では、約3,347haを
東日本大震災復興交付金で整備することになっていますが、
そのうち約1,000haをこの2ha区画で整備する計画になっています。

⑦260425_仙台地域復興交付金農地整備位置図3のコピー

詳しい復興事業の概要は下の画像をクリックしてご覧ください!
⑥復興概要⑦260425_仙台地域復興交付金農地整備位置図2



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仙台管内では、海岸付近にある農地を守るための
農地海岸堤防の災害復旧事業を、松島町と塩竈市で行っています。
(農地海岸とは?→クリック

津波の被害をうけた堤防は、無残にも破壊されていて
この写真をみると津波の力の大きさを改めて感じます。
図1
堤防が破壊されていて海に沈み
どちらが海側でどちらが陸側かわからないような状態です。

この堤防を直すとなると、まず海水が入ってくるのを防がなければなりません。
海水が入ってこないように海側に矢板を打って、陸側の水を抜いて工事をします。
図2
堤防工事をする全線でこの作業をするので本当に手間と時間がかかります。

松島海岸には現在も不通となっているJR仙石線に面する地区があります。
工事前はこのような状態でしたが・・・↓
名称未設定 2
線路に沿った約1キロの区間については平成26年3月に完成しました!
名称未設定 1
仙石線の線路は平成27年度に完成を目指しています。
公共の交通機関が復旧するというのはやはり大きな復興になるので
来年度出来上がるというのは嬉しいですね。

現在の松島町の農地海岸復旧工事の着手率は100%。
塩竈市は64%となっていて、平成29年度の完了を目指しています。(平成26年3月時点)
県が実施しているのは、松島町と塩竈市の海岸のみですが、
国では亘理町と山元町の海岸を工事していて、
こちらは平成27年度完了を目指して頑張っています!

詳しい位置や写真は下の画像をクリックしてご覧ください!
⑤【260425ver】農地海岸着手



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今日は、津波により被害をうけた農地を
どうやって復旧するかをご紹介したいと思います。

津波により被害をうけた農地はガレキに埋もれた状態になっています。
C-4.jpg
なので、まずはじめにガレキの撤去を行います。
機械ではできないので、ひとつひとつ人の手で拾っていきます。
C-5.png
これで、大きなガレキは取り除くことができました。
C-6.jpg

でもまだ、小さなガレキや、津波によって運ばれてきた土砂や
ヘドロがたまっているので、それを取り除くためにブルドーザーで
表面の土をはぎ取っていきます。
C-7_201407091155294bd.jpg

これで、農地の上にたまっていたガレキやヘドロがなくなって
キレイな農地になりました!
次にでこぼこになってしまった農地を平らにしていきます。
C-8.jpg

さて、これでもうお米が作れそうな気がしますが、ここからが重要なのですズバリ

津波により海水につかってしまった農地は塩分が沢山含まれています。
塩分が多すぎると、植物の根の吸水機能が弱くなったり、
排水が悪くなり根腐れがおこったりします。
そのために、土の中の塩分を洗い流す「除塩工事」(じょえんこうじ)というものをします。

まずは、このままだと水が抜けきらない状態なので、
排水を促すために弾丸暗渠(だんがんあんきょ)という、
農地の地下に下水管代わりの穴を掘る工事をします。
なんだかかっこいい名前の暗渠ですが、
トラクターに弾丸みたいなものをつけてそれを地中に埋め込んで
ひっぱって穴を掘っていくという方法です。
C-9.jpg
20140710154105.jpg

これをすると、農地の水はけが格段によくなります

水が抜けたら土壌改良剤を散布して・・・
C-10.jpg
田んぼを耕して・・・
C-11.jpg
これで準備はOKです!

水をためて塩分濃度を計測。
塩分濃度が0.1%未満なら除塩完了です!
C-12.jpg

もし塩分濃度が0.1%以上になってしまった場合は
0.1%未満になるまで、水をためて計測を繰り返します。

こうして、また前のように作付けが出来る田んぼによみがえります

仙台管内では5,474haで農地の復旧・除塩事業を行う予定で、
平成26年3月末時点で4,527haに着手し、4,295haが完了。
約78%の農地の作付けが可能になっています!

5,474haと言われてもまったく想像がつかないと思いますが、
松島町の面積が約5,404haなので、松島町全部よりも多い面積を
復旧・除塩事業行うことになります。
すごい面積ですよね。
面積単位がよくわからない方はこちらをどうぞ!→クリック

各市町村の詳しい進捗率は下の画像をクリックしてみてください!
③【2603末ver】仙台管内農地復旧状況(140610)


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完全な復興まではまだまだと言われている復興計画ですが、
毎日確実に復興は進んでいます。

そして、農地・農業用施設の災害復旧に関しては
実はかなり進んできているのですが、なかなかニュースには
出てこないのでご紹介したいと思います!

震災後、農地の復旧対策が必要な面積は約13,000ha(国直轄を除く)でしたが、
そのうちの、約90%にあたる11,692haで復旧工事が行われました。
そして平成26年度4月末時点で、
全体の約80%、10,351haの工事が完了しています。

農業用施設(排水機場)は47施設で被害をうけましたが、
そのうちの44施設の工事が行われました。
平成26年4月時点では32施設の工事が完了していて、
本復旧、応急復旧により9割の排水能力を回復しています。

今年の農業農村整備事業の予算は震災以降最大となっていて、
工事のピークを迎えています。
今年の仙台のNNは、3分の1の職員が、
県外から応援に来てくれている人たちです。
北は北海道から南はなんと、本州を離れ高知県から来てくれています!
総勢約100人で宮城県の復興に向けて頑張っています! 
そして何より、こんなにも復興が進んでいるのは
地元の皆さんの協力があってこそだと思います。

まだ復旧が終わっていない地域も、
平成29年度の完了を目指して頑張っています。

20140708103957.jpg

もちろん、地域によってはなかなか復興が進まず
歯がゆい思いされている方々も沢山いるので
数字だけを見て手放しに喜ぶことは出来ないとは思っていますが、
着実に復興は進んでいることをお知らせしたいと思い
この記事を書かせていただきました。

いつか、全ての地域で農業が出来るようになることを願って
そして、震災前よりも、もっと良い農業が出来ることを願って


宮城県の農業農村の復旧・復興への取り組みを記録した
『みやぎの農業農村復旧復興の概要~復旧から再生へ~』
『みやぎの農業農村復旧復興のあゆみ~復旧から再生へ~』
も発行されていますのでどうぞご覧ください→クリック

宮城県全体の復興の進捗状況はこちらで確認することができます。
復興の進捗状況
1ヶ月おきに更新されていますのでどうぞご覧ください。

次回以降はもっと詳しい仙台管内の復興についてお話ししたいと思います!



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先日ご紹介した「県営かんがい排水事業牛橋地区」の排水路は
「鋼矢板護岸」(こうやいたごがん)という構造ですと書きましたが…
水路の種類は他にも色々あります。

大まかに分けると、
土水路
ブロック護岸
コンクリート水路
矢板護岸です。
他にも種類はありますが今回は
NNの現場でよく採用されるこの4つをご紹介します。
(NNって何?という方はこちら→クリック

水路の種類は、その現場の土の状況や
地下水位の状況等によって決めていきます。

いちばん地盤がしっかりしている場合に採用されるのが「土水路」です。
土水路はその名の通り、土で出来た水路です。
子供の頃砂場で水を流すために穴を掘ったりしましたよね。
20140612095114のコピー
まさにあれが、土水路です。
でももちろんあんな適当に掘って、はい、できあがり~!ではありませんどうも
NNの事業で作る土水路の基本の形はこんな感じ。
20140611140003.jpg
土がむき出しの状態ですが、地盤がしっかりしているので
水が流れても崩れてきません
作ったばっかりの時は土の状態ですが、時間がたつと
草がはえてくるのでさらに崩れにくくなります。
ただし、土水路の場合、草刈りをする面積が多く、
他の水路に比べて維持管理が大変になります。
なので、地元の皆さんの協力無しには出来ないことなのですが、
宮城県では地元の皆さんの意見を聴いて土水路で出来る所は
土水路で作るようにしています。
最近は、維持管理が大変なので護岸することが多くなっています。

土水路では崩れてきてしまう場合には
ブロック護岸」や「コンクリート水路」等が検討されます。

ブロック護岸」は皆さんあまり馴染みがないかと思います。
土水路のような形に掘った上に「平板ブロック」という製品を
敷いて土が崩れるのを防ぐものです。
20140611140015のコピー
ただし、ブロック護岸を貼り付けるために
法面(のりめん)を緩やかにしなければなりません。
水路の幅が広くなるので、
水路の敷地が広くとれない場所には適していません。

コンクリート水路」は皆さん一番馴染みがあると思います。
道路の脇にある雨水を流すための水路もコンクリート水路です。
NNの排水路の基本はこんな形です。
20140611140028-1.jpg
維持管理もしやすく、施工も簡単なので
NNのほ場整備ではこのコンクリート水路が一番多く使われています。
(コンクリート水路の作り方は以前ご紹介した「イカタコ!」の記事をご覧ください!)
小さな排水路の場合は「コンクリート水路」が使われることが多いです。

大きな排水路の場合は経済性の面から「ブロック護岸」がまず第一に考えられますが
水路幅が足りない場合、施工が難しい場合等に「コンクリート水路」が採用されます。

土水路もダメ、ブロック護岸もダメ、コンクリート水路も無理~!汗3
と、なった時に多く採用されるのが、「矢板護岸」です。
これは、県営かんがい排水事業牛橋地区で使用した方法ですが、
この地区は土が砂地で、地下水位が高いのが特徴でした。
砂地なので、水路を掘ってもすぐ崩れてきてしまううえに、
地下水位が高く、水路を掘ると、すぐに水がたまってきてしまうので、
他の工法のように、先に穴を掘って製品を並べるという方法が難しい状況でした。
そこで、矢板を打ってから水路を掘るという「矢板護岸」を採用しました。
20140611140038のコピー

次回は牛橋地区の「鋼矢板護岸」の施工方法を詳しくご紹介したいと思います!

今回紹介した水路の種類の選び方の例では、
土の状態と、地下水位の高さなどの条件で説明しましたが
実際の現場では、その他に水の速さの関係や、地元の状況、
環境配慮の観点など様々なことを考えて行われます。
また、今回ご紹介したのは、排水路の場合です。
用水路の場合はまた違う種類になりますのでお間違えのないように!

次回もお楽しみに~ハート



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